コロナ禍の影響で多くアクセス頂いているので、内容を随時あらためています。
はやくまたスタジオで演奏したいですね :(
SYNC ROOM 発表
YAMAHA より後継の新ソフト『SYNC ROOM』の発表がありました。
音で繋がるオンライン演奏アプリ SYNC ROOM
https://syncroom.yamaha.com/
これにより、ネットデュエットは 2020年秋頃を持って終了となりますが、
必要な機材などに大きな変更はありません。
6月から上記のアプリケーションが引き続き無料で利用できますので、
ヤマハ様を崇めながらネットセッションしましょう!
時は2016年6月。
ゲームレジェンド後の ゲー音部 打ち上げに参加させて頂いた際に、
「もっとNETDUETTOしたい!」という発言をしたら、
なんか話が盛り上がり『NETDUETTO課』の課長を命ぜられました。(あっ、これ言い出しっぺの法則ってヤツや・・!)
つきましては、皆様にネットデュエットひいてはヤマハ社の素晴らしさを布教し、
オンラインでのゲーム音楽セッションの楽しさを味わって頂きたく、
この文章を書こうと思い立った次第であります。
インストール手順は公式サイトなどにありますので、
まずはそこに至るまでの検討の部分を、
手引として簡単にお話できればと思います。
※参考情報程度として下さい
NETDUETTO β2とは
ヤマハ株式会社がノーサポートで提供する無償のソフトウェアです。
離れた場所にいる相手とインターネット経由で、高品質な音楽セッションを楽しむことが出来ます。
遅延(相手に音が届くまで、または相手の音が聞こえるまでの時間。レイテンシ。)を、
最小限に抑える工夫がされています。
大雑把に言うと演奏専用 Skypeみたいな理解でOKです。(雑)
遅延が大きくなると演奏のタイミングが合わずに崩壊しちゃうので、とても重要な要素です。
大体50msec以上になると演奏が厳しくなるとされており、
なんとかしてこれを小さく抑える必要があります。
以降も遅延の話が結構出てきます。
NETDUETTOの概要については、詳しくは公式サイトを参照して下さい。
FAQ あたりめちゃくちゃ詳しいです。
●NETDUETTOについて | NETDUETTOラボ
http://www.netduetto.net/about/
なお、過去には『NETDUETTO β』が配布されていましたが、
2016/04/21より、大幅に機能がアップデートされた『NETDUETTO β2』が配布されています。
『β』と『β2』の間ではセッション出来ません。
NETDUETTOの何が良いか?
DTMステーションの藤本さんもおっしゃっていますが、
自宅で何ならお酒飲みながらセッションでき、終わったらそのまま寝られる に尽きると思います。
素晴らしすぎる!!1
ラジオで自分の名前が呼ばれると、ちょっとビックリするけど嬉しい気がするww そうNETDUETTOは自宅にいながらパジャマを着たままセッションでき、終ったらそのまま寝られるのが大きなメリット。#tts_3 この前の記事はこちら。https://t.co/97WSnrtFQh
— 藤本健 (@kenfujimoto) 2016年6月29日
どんな楽器が使えるの?
・ギター/ベースなどのシールドを使う楽器
・キーボード/シンセなどのケーブルを使う楽器
・サンプラーなどの電子楽器
・iPhone の音楽/楽器アプリ
・笛などの生音楽器
・・など色々書きましたが、なんでも OKです。
私は以下の様な機材を繋ぎ変えて使っています。
・笛(マイク)
・YAMAHA NP-11(電子ピアノ)
・YAMAHA Reface DX(シンセ)
・KORG volca beats(ドラムマシン)
・明和電機 オタマトーンDX
・iPhone/iPad
何が要るの?
無償の『NETDUETTO β2』以外には以下のものが必要となります
●PC(Windows / Mac)
当たり前ですね。ノートでもデスクトップでもOKです。
公式の推奨環境は以下のとおり。
Windows10(64bit) / Windows8.1(64bit) / Windows 7(64bit/32bit)
macOS Sierra(10.12) / OS X 10.11 / OS X 10.10
CPU 2GHz以上、メモリ4GB以上
LAN ケーブルで有線接続するのが前提です。
(まあ、無線 LAN でも出来なくはない・・けど)
●光インターネット回線
高速な回線が要ります。無線回線の人は諦めて下さい。
WiMAX とかならワンチャン・・・ないんじゃないかな。
●USBオーディオインターフェース
楽器の音声をデータとしてPCに取り込むための装置です。
Windows の場合は必ず低遅延となる『ASIO』対応のものを買いましょう。
Mac の場合は OS 内蔵の仕組み CoreAudio によって、
最初から低遅延なのでたぶん気にしなくて良いです。
●スピーカー
オーディオインターフェースと繋がる機材が好ましいです。
(別に繋がらなくても大丈夫)
インターネット回線
とにかく遅延を抑える事が必要ですから、高速なインターネット回線が必要となります。
そのため、光インターネット回線が前提となります。
しかし帯域(1Gbps とか 100Mbps とか)が大きい程、遅延が小さくなる・・みたいな話ではないので、
ADSLなどのブロードバンド回線で出来る場合もありますし、
光回線なのに遅延が大きくなる、または利用できない場合もあります。
その他、マンションタイプの光回線やWiMAXなどでも使用できない場合があります。
まあ「実際に試してみましょう」としか云えないところです。
以下で測ってみたらいいんじゃないかな?
SYNCROOM 回線チェッカー
https://webapi.syncroom.appservice.yamaha.com/ndroom/static/calc_condition.html
基本的に無線の回線は使えないと考えて良いです。
厳密に言うと接続は出来ますが、合奏で 1拍分くらい遅れて演奏するようなものでボロボロです。
他の人も巻き込まれるっぽいので、接続されている間セッションが崩壊します。
見学も止めておきましょう。迷惑です(言い過ぎ)
詳細は以下を参照して下さい。
・NETDUETTO β2 が使えない条件を教えてください。
http://netduetto.net/faq/index.html#Condition
【その他 不確かなネタ】
バッファローの5000円くらいのルータとかお使いの場合は、
NEC の少し良いルータとかに置き換えると早くなる・・・かも?
でも TP-LINK は止めておきましょう。
NTT フレッツの場合、「IPv6 プラス(IPv4 over IPv6)」に乗り換えることが出来れば、少し早くなるかも?
電力会社とか NTT じゃない場合は IPv6 にしても変わりません。
USBオーディオインターフェース
多くのパソコンにはマイク入力端子がついていますが、
これは遅延が出ても大きく影響がない音声通話のための最低限なものであり、
合奏に使うには力不足です。
言い切ってしまえば遅延がひどく使い物になりません。
そのため、USBのオーディオI/F(インターフェース)が必須となります。
ここでは私が使った事のある機材を簡単に紹介します。
Windows であれば、基本的に『ASIO 対応』って表明した USB オーディオ I/F を選定してもらえれば、
性能面では大丈夫なのではないかと考えられます。
製品ランクについては必要最低限のもので良いかと思いますが、
今後 NETDUETTO 以外にも利用を考えているかでランクを考えるのが良いかと思います。
DTM とか、バンドの LIVE とか、DJ ・・とかね。
もともと DJ 用オーディオインターフェースとして使おうとして買った、
・・・のですが、夢やぶれて浮いちゃったので、Mac で NETDUETTO するときに使ってます。
でもこれくらいが丁度よいのでは?ヘッドホン端子ついてるし、LINE IN あるし。
ああ、あとゲーム機の録音にも使ってます。Switch とか、3DS とか。
●BEHRINGER ( ベリンガー ) / UCA202 U-CONTROL
とても安価なオーディオI/Fです。RCA接続を1系統、入力できます。
出来ることが少ないので、その分使い方は簡単です。
楽器の接続ケーブルにあってたり、変換できるならオススメ。
ゲームレジェンドでの LIVE 出演用にノリと勢いだけで購入した中型ミキサーです。
今はこれを使っています。
お高いというか、オーバースペックなので NETDUETTO 専用に買うのは全くオススメしません。
『コンボジャック』を4つ、フォーンを3系等、RCA を2系統(フォーンと共有)入力できます。
また入力音へ対するエフェクト(リバーブ、エコー、ディストーション)などを搭載していますので、
笛の音を素晴らしく出来ます。ライブ時にはめっちゃ使える。
なお、エフェクトを掛けたいだけなら下位モデルでも可能。
●YAMAHA MG06X
http://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/192124/
●BEHRINGER ( ベリンガー ) / XENYX 302USB
とても 安価な ミキサー機能搭載のオーディオI/Fです。
RCA(スーファミをTVに繋ぐ赤白黄のアレ)接続を2系統、
マイク(XLR 端子)やシールドを1系統挿せる『コンボジャック』を1つ搭載しています。
おまけ程度に3.5mm端子のマイク入力端子も付いてます。
以下のサイトでとっても分かりやすい解説がされていますので是非参照して下さい。
●BEHRINGER ( ベリンガー ) / XENYX 302USBでニコ生
http://vad.seesaa.net/article/238303076.html
とか云ってたら倍くらいに値上がりしてますね。
私買ったとき3500円だったのですが・・。
(この記事書いたのも4年も前だし)
私はギター持ってませんので知らなかったのですが、
ギターをそのまま繋ぐと良い音にならないそうです。
『Hi-Z対応』と明記された製品を買うと良いそうです。
このあたりの話は『ロー出し、ハイ受け』の掟として以下のサイトで、
詳しく紹介されているのでご参照下さい。
【今さら聞けない用語シリーズ】3分でわかる!インピーダンスって何でしょう? ロー出しハイ受け?
http://info.shimamura.co.jp/digital/knowledge/2014/01/16805
3.5mmミニプラグ(iPhone/オタマトーンDX/ガジェット類)の機器を入力したい
iPhoneやミニ機材のミニプラグはオーディオI/Fに搭載されていない事が多いです。
#先述の U-22 には搭載されてましたね。
オーディオI/Fの規格に合わせた変換ケーブルを利用する事で、
色々な機材を接続する事ができます。
RCAで入力する場合は以下のような変換ケーブルが必要です。
http://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/43832/
フォーンで入力する場合は以下のような変換ケーブルが必要です。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00C19519S/ref=cm_sw_r_tw_dp_9vcJxbFNY2KA4
NETDUETTO 合奏のコツ
相手はそこに居ないので普通の合奏と少し違った心持ちでいる必要があります。
1.相手の音に合わせない
冗談みたいに聞こえますが、鉄則です。
どうしても遅延が出るので相手の音に合わせると、
お互いに様子見をしてしまい、必ず少しずつ遅くなっていきます。
じゃあどうするかというと それぞれでリズムキープする 事になります。
2.オケ(伴奏)を内蔵プレイヤーで再生する
ネットデュエット内蔵のプレイヤーを使うと、
それぞれの遅延に合わせてオケをズラして鳴らしてくれる機能があります。
これにより、結果的に発音タイミングが一致します。
公式サイトでめっちゃくちゃ丁寧に図解されています。
NETDUETTO β2 を快適に使うコツはありますか?
https://www.netduetto.net/faq/#TipsForSession
セッションの醍醐味である「相手の音に合わせる」というのは難しく、
「鳴ってるオケに合わせて演奏する」という形になりがちで、
そしてそれが最適解、というのがインターネットを介した演奏の現実なのです。
生で演奏する時というのは相手の動きを見たり出来るわけですが、
視覚情報でフォローしていた部分の大きさに驚かされます。
参考にしたサイト(文献)
●NETDUETTOラボ
http://netduetto.net
●初心者向け【今さら聞けない用語シリーズ】初めてのオーディオ・インターフェース選び
http://info.shimamura.co.jp/digital/knowledge/2014/06/21591
●DTM初心者におすすめのオーディオインターフェイス
http://dtm-hakase.biz/65/
なお、便宜上「〜検討編〜」というタイトルにしましたが、続くかは未定です。
習うより慣れろ、です。はい。