スペランカーはクソゲーか

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1.クソゲーとは
まず最初に書きたいのは、スペランカーは「クソゲー」ではないという事だ。
そもそもクソゲーとは何か?
クソゲーは大きくバカゲーとカスゲーの2つに分類される。

1-1.バカゲー
ゲームバランスがおかしく、クリアが困難だがゲームバランスのオカシサを楽しめるゲーム。
後にネタにされる愛されるべきゲーム。
シャドウゲイト、マインドシーカー、たけしの挑戦状などがこれにあたる。
仮にスペランカーがクソゲーであるとするなら、こちらに分類される。

1-2.カスゲー
バカゲーから楽しめる部分を排除したゲーム。
またはプレイ時のフラストレーションが、楽しみを大きく上回るゲーム。
ゴーストバスターズ、元祖!西遊記 スーパーモンキー大冒険などがこれに分類される。
昨今の”ムービーゲーム”もこれに分類したいが、筆者の考えには懐古主義バイアスが掛かっているので、差し控える。
あと、マインドシーカーもこちらのような気がしてきた。

2.スペランカーはクソゲーか
世間一般にスペランカーがクソゲーと言われる理由は、主人公が非常に貧弱な点という主張から成り立っている。
野球選手を始め、ケガしやすいスポーツ選手(田村 仁 氏)が「スペ」と呼ばれている事からもソレは明らかだ。

2-1.スペランカーは貧弱か
恐らく貧弱とは、某マリオと比較してのことだろうが、良く考えて見てほしい。
そもそもマリオが異常に強すぎるのである。
彼はどれほど高い場所から落ちても、どんなに水に素もぐりしても生きていられる。
スーパーマリオ64以降、流石にダメージを受けるようになったが、どちらにしろ人間技ではない。
こういった超人と比較されては、ほぼ全ての主人公が貧弱呼ばわりされるだろう。

2-2.スペランカーの身体能力
では、比較せずスペランカー単体ではどうか。
「ゲームでの貧弱=死にやすさ」であるが、確かにスペランカーはジャンプミスで頻繁に死ぬ。
しかし、スペランカーはマリオのような超人ではなく人間である。
いくつもの爆弾や照明弾を背負い連続でジャンプができる、驚異的な身体能力を持っている。
下り坂をジャンプで飛び降りると死亡するが、実際、重い荷物を持ったままジャンプすれば、捻挫するのは火を見るより明らかだ。
スペランカーは独りで洞窟を探検しているため、捻挫して動けなくなるのは死に等しいのである。
まだ助けてもらえる可能性があるだけ、山で遭難したほうが望みがあるというものだ。

2-3.スペランカーは足腰が弱い?
また、「腰の高さから落ちると死ぬ」という言葉が飛び交っているが、実際は首くらいの高さである。
首くらいと言うと、だいたい130~150cmの高さであるが、皆様に想像して頂きたい。
果たして荷物がギッシリ入った重たいリュックを背負って、同じくらいの高さから飛び降りられるだろうか。
筆者はその半分の高さでも捻挫するだろう。
だがスペランカーは、半分の高さでは捻挫しないのだ。
これのどこが貧弱というのか。それなら筆者の方がよっぽど貧弱である。

2-4.洞窟の恐怖
スペランカーの探検する洞窟は危険に溢れている。
ひっきりなしに吹き出すガスや糞を撒き散らすコウモリなどがスペランカーの命を脅かす。
ロープの上部からジャンプすると、スペランカーは空中で点滅しながら死亡する。
これから確実に訪れる死へ恐怖ゆえ、落下中にも関わらず身体が死を選んだのだ。
苦しまずに死ぬ。せめてもの願いすら嘲笑うと言うならば、もはや鬼畜である。
落ちている途中で死ぬ等と馬鹿にしていた人には猛省を求める。

スペランカーは空気が無くなると当然死亡するが、有毒ガスの充満した洞窟では息が続かないのが当たり前である。
銃を使用すれば空気が減るが、発砲すれば酸素を著しく消費するのは当然だ。

ではコウモリの糞はどうか。触っただけで即死するような攻撃には見えない。
ガスからの有毒成分を含んだコウモリの糞を目に受けたスペランカーは視力を失ってしまう。
ヘッドライトのみが頼りの暗い洞窟で光を失ってはもはや生き残ることもできない。
絶望ゆえ自死を選ぶのも仕方がないだろう。
もがいたとて待っているのは餓えて果てる未来だけなのだから。

3.スペランカーの難易度
難易度が高いと言われるが、単なる覚えゲーであるので魔界村やたけしの挑戦状のような極悪さはない。
理不尽な難易度=クソゲーであるなら、筆者からすればロックマンやグラディウスのほうがよっぽどクソゲーである。
繰り返すが単なる覚えゲーなので、一度カギの場所さえ覚えてしまえば、
スタートからエンディングまで止まらない、文字通りのノンストップアクションゲームである。

間にデモすら入らない、非常にハイテンポな緊張感の連続は他のゲームでは追随できない。
ただし4周目からはカギを取るのにフラッシュが必須となるので、難易度が跳ね上がる。
残機が9機あろうが、フラッシュを使い切ればそこで詰みなので、一種の縛りプレイと考えてかまわない。
加えて、死亡の大きな原因はロープやジャンプミスなど、一言で言えば「プレイヤーの操作ミス」だ。
その証拠に空気が切れて死ぬような事は滅多にないはず。
誠に結構ではないか。それでこそアクションゲーム。
プレイヤーがミスした訳でもないのに初見で殺されるゲームよりよっぽど納得できる。

まとめ
スペランカーはあくまで覚えゲーであり、クソゲーではない。
Wii(U)のVCで500円という破格でDL販売されているので、
ぜひ皆さん買ってその目で確かめましょう!

ちなみにレトロゲー屋でのROM販売価格は裸で2,000~2,500円程度。
これでもまだクソゲーって言うの?(´・ω・`)

愛読雑誌『GAMESIDE 2009年2月号 (Vol.16)』でライターの酒缶さんが、似たような趣旨の文章を書いているじゃないか。
さすがライターって感じの文章力なので、皆さんGAME SIDEを読みましょう。(09/02/24)

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