docomoなどのキャリアが帯域を他社に売り、
帯域を買った会社は、格安や独自のサービスをお客さんに提供する。
『イオンSIM』に代表される、モバイルネットワーク界のLCCとも云うべき
格安MVNOを使う機会がありましたので、
記事にダラダラ書いておこうとか思いました。
※ここで紹介するSIMでは電話アプリを使った電話は出来ません。
電話が必要な場合、私のように別途フツーの携帯電話を契約するか、
050plusやSkype導入などを検討して下さい。
【前提とか能書きとか】
私はAndoroidスマートフォンのP-07Dをメインの携帯電話を使っているのですが、
root化して不要アプリ停めたとは言え、
電池がすぐに無くなってしまうような依存ユーザですので、
バックアップとして以前メインとして使用していた
SIMフリーのiPhoneを持ち歩いています。(普段は音楽プレイヤーとして使用)
スマートフォン側の電池が切れてしまったら、micro SIMカードを抜き取って、
iPhone4Sに刺し変えることで継続してモバイルインターネットを続けていたのです。
ほんと、もう、どうしようもない携帯依存者。
要するに差し替えが面倒くさくなって、
格安SIMを常時iPhone4Sに刺すことで2回線持てば良いじゃん!っていう考えに至りました。
ほんと、もう、どうしようもない携帯依存者。マジで。
【各社検討】
幾つかのサービス提供会社を調べてました。全部docomo網です。
簡単なネットとTwitter、後はVPN越しにSSHが出来れば良いので、
「高速」は除外して評価しました。
ただし、勿論速ければ速い程良い。(iPhone 4SはLTE非対応なので、LTEは評価には入れない)
単純に安いからではなく、コストパフォーマンスが高いものを選定する。
■IIJmio ミニマムスタート128プラン
通信速度:128kbps(課金により最大100Mbps)
月額使用量:945円
初期手数料:3,150円
→1年間使用してみると11,490円
ただし、Webアクセスについては128kbpsより速い
通信速度が得られる事が多いとの報告多数。
本命。
■BB.exciteモバイルLTE
通信速度:100kbps
月額料金787円
初期手数料:4,410円
→1年間使用してみると13,854円
月額は安いが、1年程度であればIIJより不利。
実測170kbps出たりするらしいので信頼と実績のIIJかなーと思っていましたが、
以下のような情報を頂きました。
■hp Broadband mobile
http://h50146.www5.hp.com/products/portables/mobilebroadband/wifi/product.html
通信速度:300kbps
6ヶ月料金:セール価格で6,980円(通常14,700円)
おお、何コレ!速い!
何気に初期手数料も無いし、月割りするとコストパフォーマンス的に最安値じゃないか。
情報がほぼ無かったので相当迷いましたが、
古来よりモバイラーは冥府魔道を歩む者なので、人柱になろうとか思った訳であります。
冥府魔道じゃない道も沢山あるのに・・・。
【hp Broadband mobileをiPhone4Sで使うまで】
hp directというヒューレットパッカード社の周辺機器を販売している
セレクトショップで注文しました。どうみても法人向けです。
法人向けだけあって、決済後すぐに出荷されます。
届いたのは何と3〜40cmくらいある箱!
Amazonの過剰包装はネタになったりしますが、もはやそんなレベルの話ではありません。
しばしの間呆然・・・
この紙切れの為に・・・。
使用時には、電話の自動応答でカードに書かれた番号を入力し開通させるだけ。
さて、hpのSIMはiPhone4Sのmicro SIMではなく、
ガラケーに利用されるような通常サイズですのでSIMカットする必要があります。
カッターも注文しておいたので早速切り出しを実施。
カッターによっては、切り出し時に若干伸びてしまいSIMが入らなくなってしまう事があります。
というか、大方伸びますので紙やすりは事前に用意しておきましょう。
紙やすりがけで何とか入るサイズになったので装着。
ちょっと曲がりましたが、日本の職人さんってやっぱりすごいね。
上等な速度です。VPNだってできます。
注意が必要なのが、常時アンテナ0本となります。
【hp BroadbandMobileを更に使う】
この構成を行うと、
解除するには復元が必要になる場合があります。(プロファイルを削除してもPROXY設定が解除されないバグがある)
300kbpsのベストエフォートで十分ですが、hpが提供している圧縮Proxyを
間に噛ませると特にHTTP経由の画像転送で、
体感速度を向上させることができます。
しかしiPhone4Sでは3G通信にProxyを経由させる通信は基本的には出来ません。
■iPhone構成ユーティリティ
http://support.apple.com/kb/DL1466?viewlocale=ja_JP&locale=ja_JP
iPhoneをビジネスの場で扱うための管理者ツールですが、
巷ではiPhoneの潜在能力を引き出すとか引き出さないとか、
少なくとも脱獄よりは少ないリスクで単体で出来ないことが色々出来るということになります。
そこでこのツールで出切る事の一つ、
「APN構成」中にProxyの設定が隠れていますので、
無理やり圧縮Proxyを経由するプロファイルを作成することが出来ます。
※値はSIMカードが入った紙を参照。
作ったプロファイル(.mobileconfig)は、メールでiPhoneに送りましょう。
適用して再計測した結果がこちら。
十分過ぎるほどの結果を得ることができました。
この小さな幸せこそ、モバイラーの真髄・・・。