はじめに
IT 屋さんを長らくやっているのですが、思えば色々なお仕事をしています。
メインフレームなどの運用監視に始まり、サーバや NWのインフラ/ミドルウェア構築運用を始め、社内外での講師や SIer とかセキュリティ事故の火消し、生成 AI 推進、プリセールスとかコンサルじみた事とかもやるのです(マジで何でもやらされてんな…)。
そのなかでフィールドエンジニリング的なことをやる場合、例えば客先に出向いて設定保守やトラブル対応、スーツで地べた這いずり回って LAN ケーブルをたぐるような行為ですね。
ここでは、現場で現れる本番のマモノと戦い続けるための、現場力。つまり、「なんとかする力(りょく)」が求められるもんなのであります。
何度かやっていると詰まりやすいポイントというものがあって、そこに対応する定例的な準備(「こんなこともあろうかと〜」)が必要となってくるのですが、
この準備と取捨選択の積み重ねこそが勘所、ナレッジ、ノウハウと言えるのでしょう。
で、この思考をフィールドエンジニアリングの最翼たる VJ 現場に適用したらなんか役立つんじゃね?みたいなところに着地してみました。
現場で映像が出ない=VJ の死! なわけで、VJ の理想論ではなく生存戦略の VJ論。
(VJ としてこの先生きのこる為には、みたいな話ではないのでタイトル詐欺ですね。残念でした。)
普段やんわりと考えていることを文章にしましたってやつです。

抜粋すると以下を得られた教訓として並べています。
念の為しつこく繰り返すが、イベント VJ をやるならこれくらいの心持ちでいた方が、不測の事態に色々対応できるという話であって、
イラついているだとか、当てつけとか、愚痴だとか、改善を求めるとか、そういう話ではない。
・十分なスペースが与えられると思うな
・十分な電源が与えられると思うな
・インターネットが利用させてもらえると思うな
・明るい中で設営させてもらえると思うな
・音出し中にスタッフに確認できると思うな
・設営に集中できると思うな
・曲名を教えてもらえると思うな
・VJ 用 DJ PRO LINK の LAN の空きがあると思うな
十分なスペースが与えられると思うな
VJ 用のスペースは十分に与えられないことが稀によくあります。
例:「このスペースでどうやって3名分の機材を配置するの???」
「VJ さん側で話し合って決めてください。」
解決策1:縦に伸ばす
少なくとも左右は省スペースで VJ 遂行できるようになっておいた方が良いです。
左右を縮めるにはどうするか?
縦(上)に伸ばすほかありません。
そう、PCDJ スタンドです。
解決策2:入れ替えしやすくする
私のように機材をたくさん投入する場合だけかもしれませんが、
本機材(PC、コントローラ、スタンド)と付随機材(ルータ、beat link trigger PC、HDMI ミキサーなど)は明確に配置を分けて、撤収して場所を譲れるように、あるいは速やかに組み立てられるようにします。
なんならセットアップとバラしの所要時間を抑えておくと良いですね。(私は会場設営込みのフルだと40分かかります。。)
あとスペースについては事前に確認しておきます。
(具体的な答えが返ってくると良いけどね)
十分な電源が与えられると思うな
例「VJ 用のコンセントありますか?」
「えーと・・ここにあります!(遠」
電源容量のことではなく、コンセントの挿し口の話。
電源は机の上にありますか?床にありませんか?ちゃんと PC まで届くと言い切れますか?数は足りますか?
→自分用の OA タップを持ち込んで解決します。

インターネットを利用させてもらえると思うな
まず、あるなら貸してもらえないことなんてほとんどありません。が、
「Wi-Fi って ありますか?」
「すみません、後からくるスタッフが知っています」
あと、シンプルに Wi-Fi がないケースもあるでしょう。
解決策1:事前に確認する
事前にWi-Fi 利用可否と、利用可能な場合は個別チャットで password をお預かりしておくようにしています。
解決策2:スマホのテザリングでがんばる
実はこっちの解決策を採用することが多いのですが、
個人スマホのインターネットテザリングを使ってインターネットを確保します。
povo2.0 を契約しているので24時間プランを使うこともできます。
もちろん、会場内で個人スマホの電波が届いているという大前提があるのですが。
明るい中で設営させてもらえると思うな
DJ ブースって暗いのです。
入館時は明るいって思ったりするが、設営始まるタイミングくらいから突然暗くなります。
クラブってそういうものだからね。
スマホの懐中電灯機能でも良いのですが、USB で光る LED ライトとか買っておくと良いですね。
音出し中にスタッフに確認できると思うな
単純な話で、音出しの爆音の中でコミュニケーション取るのは全然聞こえなくて大変なので、事前にとるように心がけます。
まあ大体間に合わなくて、叫びながら配置の確認とかするわけです。
設営に集中できると思うな
これはコミュニケーションの話だが、音出しが終わった DJ さんとかに話しかけられたり、PC を出しっぱにしているので頼まれごとされたりするので、忙しい時は忙しいとキチンと伝えるようにしたい。という願望。
曲名を教えてもらえると思うな
いや、実際に教えてくれない人とか滅多にいないと思うので、若干タイトル詐欺なのですが、
ブースが爆音だった場合、
「この曲はなんですか!?」
「コレは !&(”)%` (聞こえない)」
・・・覗き見しろよ。って話ではあるんですけど。
スムーズに曲を確認できると思うな、と読み替えて良いでしょう。
あと単純に DJ と VJ のブースが全然離れているとかで聞ける余地もないというとき。
解決策1:Shazam でなんとかする
大体のジャンルはコレでなんとかなるんじゃないですかね。
ゲームミュージックはなんとかならないのですが。
解決策2:beat link trigger を使う
機材でなんとかしていくスタイル。長い 10m 級の LAN ケーブルと養生テープもあると踏まれてもズレなくてなお良し。
ただし、rekordbox を使っていない or PCDJ の前には無力。
解決策3:気合いでなんとか
がんばれ
VJ 用 DJ PRO LINK の LAN の空きがあると思うな
掛かっている曲情報を取得できるので、イベントによっては必須アイテムになりつつある beat link trigger。CDJ 間にスイッチング HUB があれば、PC を繋いで曲名を参照することが出来ます。
しかし、これを妨げるのが CDJ 同士を直接 LAN ケーブルで直結しているケース。
beat link trigger が入り込む余地がありません。
おっ、このハコはスイッチング HUB が入っているぞ!素晴らしい!!!
「空きポートあるので VJ 用に使わせて頂きますね」
「えっ、じゃあ DJ の挿すところなくなりません?」
DJ 優先です。これは当然ですね。
会場で採用されているスイッチング HUB の多くは 5port なので、CDJx2、ミキサーx1で合計3ポート、
PCDJ用で1ポートなので、1ポート余裕があるはずなのですが、なんか1ポート塞がってたりすることがあります。
こうなると結局 beat link trigger 使えなくて困るので、5port HUB を自分用に持ち込むことが多いです。
一方で、モバイルルータを持ち込んでいる場合、この配下に CDJ を収容するのはあまりおすすめしません。
なぜか PRO DJ LINK が効かなくなることがあります。(トラブルシュートする時間が取れない)
なので、PRO DJ LINK & beat link trigger のネットワークは独立させておいた方が安全です。
※このトラブルを嫌ってか、beat link trigger 禁止とかいうハコがあるらしい。怖っ。

終わりに
とどのつまり、イベント VJ って演者というよりスタッフみたいな感じだと思っているので、なるべくイベント崩壊させないように頑張りたいどころですね。
良くお見かけする、トラブっていたら自分の役割を超えて助けに行く VJ マンシップのマインドというのは、個人的には非常に素晴らしいと思っているので、かくありたいし何かしら貢献できたらと思う次第です。
